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燃えよトレラン | 『燃えよトレラン』ではトレランに燃える、熱きランナーたちを紹介していきます。

黒岩沙織さん

2010/09/02 今回の主人公

第11回 黒岩沙織さん

トラックに囲まれたフィールドからアウトフィードの山岳へ。学生時代からの走高跳とアドベンチャーレース、トレイルランを一年中じょうずに楽しむ黒岩さん。トレイルレースは楽しむことがモットーで京都・東山トレイルがお気に入り。
丹沢山系の麓の町でおだやかに暮らし、御主人とともに休日に自然公園を走る。都市生活者羨望の理想的なライフスタイル実践中です。

魔法のようなジャンプ

神奈川の強豪。秦野高校陸上部時代。前列左が黒岩さん
神奈川の強豪。秦野高校陸上部時代。前列左が黒岩さん

トレイルランやアドベンチャーレースなど大自然とリアルに対峙するスポーツは学校体育ではまず経験できない種目だから、その人はなぜその世界に引き込まれたのか、学生の頃にはどんなスポーツをやっていたのか、そのスポーツ競技の魅力などなど、実に興味が尽きない。今回『燃えラン』にご登場願った黒岩沙織さんは学生時代、陸上競技の「走高跳」に青春を賭けた女性だ。

10歳の時に出身地の奈良県から神奈川県秦野市に家族で引っ越してきた黒岩さんは、中学生になり陸上部に入部した。

「最初は体操部に入りたかったのですけど、仲のいいお友達が陸上部に入るという事で引っ張られてしまいました。短距離走は遅かったのですよ。で、顧問の先生から『それならば長距離チームにするかい』と尋ねられ、悩んだ末に短距離のフィールド種目の走高跳に。練習は小学校の体育の授業の延長でしたね。でもこれは結構楽しいかもしれない、と」

トレイルランナーにはあまり馴染みのない走高跳競技、身体を弓のように反らせて背面跳びで身長ほどの高さのバーをクリアするテクニカルな競技。その魅力を彼女に尋ねてみた。

「走高跳の魅力はクリアしたときの何とも言えない快感、そして記録とともにダブルで楽しめます。高く跳ぶと滞空時間も長くて気持ちいい。ごくたまに魔法のようなジャンプができることがあって、まさに時間の経過がスローモーションになるのです。でもあの(跳ぶ)角度は分からないんです。同じジャンプをしようと思っても簡単にできないのが走高跳の難しさなんですよぉ」

黒岩さんは走高跳というフィールド競技の奥深さに魅せられていった。地元秦野高校に進学し、高校でも迷わず陸上部を選んだ。そしてめきめきと実力をつけて高校3年の時、1m50cmを跳び県大会で7位に入った。大学生になり地元秦野市内の高校OBと『パワーソース』(力の源)というサークルを結成した。神奈川の『8市2郡親善陸上大会』で秦野市は15年連続で優勝。黒岩さんは走高跳種目でチームに貢献した。

「高校の陸上部では跳ぶ練習より走っている方が多かった。長距離走はその時にスキルができたのだと思います(笑)」

「中学の時体操部に入っていたらたぶん違う人生に…」と笑う(それはその後のエピソードで納得できる)」。

駅伝中継所でアドベンチャーレースを知る!?

北アルプス山麓アドベンチャーレース出場中(2009年8月)。ちなみに右の男性がご主人様
北アルプス山麓アドベンチャーレース出場中(2009年8月)。ちなみに右の男性がご主人様

2006年1月、大学を卒業し地元市役所に就職して7年目、黒岩さんは市役所陸上部のメンバーと共に駅伝大会に出場していた。襷をつなぐために中継所でウォーミングアップしているとそばにいた男性ランナーから声をかけられた。

「その方は秦野消防署の人で同じ区間を走る選手でした。ちょっとびっくりしたのですが『アドベンチャーレースやってみませんか?』ということでした。アドベンチャーレースは男女混合で行う自然を舞台にした複合競技で、実は一緒に出てくれる女性を探しているということでした。
それまで中学から16年間、ずっと走高跳ばかりやっていたので、ちょっと面白そうだなと思いました。それからちょっぴり長距離走にも自信があったので、トレイルランも大丈夫でしょうと思っていた」

その年の秋『足柄アドベンチャーレース』の会場に彼女はいた。事前に2度ほど練習に行き、MTBのギアチェンジの仕方を教えてもらった。チームメンバーに迷惑をかけないよう一生懸命走り切り、8位になった。

「初めてのレースは、紐で引きずり回されたという記憶しか覚えていません(笑)。でもゴールしたときの達成感が大きくて、レース中の辛さは忘れちゃうんですね。冬のボーナスでMTBを購入し、早速丹沢の林道に一人で走りに行きました。もうやる気満々です(笑)」

その後も秦野消防署のメンバーとアドベンチャーレースに参加。御近所の伊勢原消防署の皆さんとも交流。御主人(伊勢原消防署勤務)との出会いはアドベンチャーレースが縁。

トレランとの出会い。丹沢の休日

京都東山三十六峰マウンテンマラソンのゴールにて
京都東山三十六峰マウンテンマラソンのゴールにて

2007年の冬、アドベンチャーレースの仲間と京都の『東山三十六峰マウンテンマラソン』に初めて出た。トレイルランはアドベンチャーレースのベース種目。ただそれまで、ロードは13kmを走ったのが最高。ロードも含む30kmレース、でも制限時間5時間。苦しければリタイアもあり、と自分を納得させて出場。

「レースがだめでも京都観光もできるし、という軽い気分で参加しました。結局4時間40分かけて完走しました。アドベンチャーレースは仲間がいるから苦しくてもリタイアできない。トレランは一人の競技なのでリタイアはできます。でも苦しくてもみな頑張っている周りの選手を見て、逆にリタイアしたくないと思いました。何としても完走したいと」

翌年夏、『北丹沢山岳12時間耐久レース』に出場。このレースで初めて途中棄権を体験。

「参加者が凄い数なので驚きました。トレランをやっている人がこんなに多いんだって。渋滞も体験しましたし、真夏のレースの厳しさも体験しました。結局第2関門でリタイアして、とても悔しい思いをしました。その翌週、走高跳の大会に出たらヒザの調子が悪くなって…。やはり、使う筋肉が全然違うんですよね。これはちゃんと準備してでないとまずいなと痛感しました。どっちつかづになるのは嫌なので、今は4~7月が陸上シーズン、8~9月がアドベンチャーレース、秋から翌春がトレイルラン、とシーズンを分けて実践しています。
トレイルレースはまだまだ経験が浅いこともあり、順位とかは気にしていません。制限時間に追われながら(笑)、まずは完走する。時間をいっぱい使ってレースと山を楽しむことをモットーとしています。今年も東山のレースに旅行を兼ねて参加したいと思っています」

アドベンチャーレースを始めてから、山といい関係になった。なにしろ自宅は丹沢山系の麓。環境は抜群なのだ。

「実家から車で10分で、大倉尾根の麓に行けるんです。それまでの私にとっての山は日常的な風景にすぎませんでした。でもアドベンチャーレースを始めてから、山がとても身近なものになりました。休みの日は、今日はお買い物に行くか、山に登ろうかという感じで、トレーニングという意識ではなくお散歩みたいに山に出かけています。山頂や屋根から眺める景色は最高です。塔ノ岳ですか? 何度登ったかな~。大倉から鍋割山のコースもおすすめですよ。今度、北アルプスに登りたくて、登山靴は買って置いてあるんです(笑)」

黒岩沙織(くろいわ・さおり)

1977年奈良県大和郡山市出身。秦野市役所に勤める主婦。学生時代から走高跳を始め、いまも市役所の陸上部でアスリートとして活躍中。28歳の時にアドベンチャーレースを体験し、MTBやトレイルランとアウトドアスポーツの楽しさを知り、山の魅力にどっぷり。趣味を共有する御主人と休日は丹沢山麓を走る健康生活。

黒岩沙織(くろいわ・さおり)

パーソナルDATA
dot_bule自己分析『燃えラン度』

自己分析『燃えラン度』

dot_buleロード・トレラン比率

ロード・トレラン比率

dot_buleランニング以外の特技or得意分野

陸上競技

dot_buleランニング歴・記録

20年(トレラン5年)

dot_bule過去1年の出場レース 北アルプス山麓アドベンチャーレース(2009年8月) 、エクストリーム奥大井(2009年9月)、東日本国際駅伝(2009年10月)、エクストリーム奥大井(2010年9月)

黒岩沙織さんご紹介による 次回『燃えラン』主人公は、高橋洋一さんです!

黒岩沙織さん
黒岩沙織さん

高橋洋一さん
高橋洋一さん

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