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UTMF ウルトラトレイル・マウントフジ2014

世界の名立たるウルトラトレイルのひとつとなったUTMF

今年も会期3日間好天に恵まれたUTMF。富士の神の成せる業か(MH)
今年も会期3日間好天に恵まれたUTMF。富士の神の成せる業か(MH)
新緑と桜がいっぺんに来た河口湖畔(HN)
新緑と桜がいっぺんに来た河口湖畔(HN)

日本国内で距離100kmを超えるトレイルレース(未舗装路50%以上)は現在6レース(内100マイルクラス3レース)を数え、この6月に予定される『NASU100』を加えて7レースになる。その中でUTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)は国内最長(169km・今大会)のトレイルランニングレース、UTMFを走破することは国内のトレイルランナーの最大の目標でもある。日本はもちろんアジアを代表する同レースは年を追うごとに国際色が色濃くなり、今回UTMF・STYあわせて参加の外国籍選手は約350名(出走)。UTMFに関しては参加者のうちおよそ5.3人に一人が海外からのランナーとなった。

1977年にスタートした北米No.1の伝統レース『Western States Endurance Run』。日本のトレイルランナーの間でも人気の高いモンブランを巡る『UTMB』(2003年より開催)。これらの100マイル(161km)レースはつい数年前までは一部のウルトラランナーの聖域ともいえる超人レースと考えられていた。近年、世界各地で100㎞を超える山岳・トレイルレースが開催されるに至り、いまや100マイルは世界のトレイルランナーたちの長距離レースの国際基準になりつつある。

今年スタートした『ULTRA-TRAIL WORLD TOUR』(http://www.ultratrailworldtour.com/)
は世界の名立たる10のウルトラトレイルレースで組織されたワールドシリーズだが、昨年秋、UTMFもこのワールドツアーに加わり名実ともに世界のトップレースのひとつとなった。いまこのワールドツアーにヨーロッパや北米のトップランナーが集結。今大会にはフランソワ・デンヌ(フランス)、ライアン・サンデス(南アフリカ)、イケル・カレラ(スペイン)、昨年3位の実績を持つセバスチャン・セニョー(フランス)、マイク・フート(USA)、アントン・クルピカ(USA)(=直前欠場)ら豪華アスリートが一挙来日した。

STY単体でも凄い968名が参加(KS)
STY単体でも凄い968名が参加(KS)
夕暮れ近い山中湖きららエイド(MH)
夕暮れ近い山中湖きららエイド(MH)

世界に誇る名峰富士山を常に視界にとらえながら一周するウルトラトレイルは、トレイルランナーならば一生のうちに体験(完走)してみたい、絶対的価値を持つコースだ。今回UTMFに1422名が出走(男性1206名/女性216名)、STY(91.5km)は968名(男性819名/女性149名)、合計2390名が年に一度の富士山麓の濃密な2日間を体験したのだが、UTMFに関しては一気に400名増[852名(2012年)、991名(2013年)]。出場条件となるポイント対象レースが国内35のレースに拡大されたこともあり、UTMF参加希望者は年々増加しつつある。

3回目を迎えた今大会、コースに一部変更され改めて新設定された。今年は第1回目と同じく時計回り(右回り)となった。富士山周回にあたっては2県11市町村を通過するが、地域の自然環境保護や住民、公共施設、道路運用との兼ね合いを図り、コースが手直しされてきた。今年は昨年のコースにあった御殿場口太郎坊(A5)〜水ヶ塚公園(A6)間の富士山1800m地点(四辻)へのハイクがなくなり、その代わりに後半の本栖湖(A10)から湖の外輪山を周って鳴沢(A11)・河口湖(フィニッシュ)に至るルートに変更。総延長は169㎞になった。

この景色をフラソワ選手(ランナー)はどう感じたか(FS)
この景色をフラソワ選手(ランナー)はどう感じたか(FS)

苛酷なレースにおいて選手に元気を与えてくれたもの

さて、UTMFはどちらから周るのがいいか? 過去3レースに出場した何人かの上位選手に伺ったところ、面白いことに意見が分かれた。右回り派は時計回りの方がレースプランは立てやすいということ。体力を温存して後半につなげるプランが明確になるということ。一方左周り派は、体力に余裕のある前半に天子山地を通過したいという。UTMFのコースはどちらから回っても前後半にアップダウンのある山岳地帯が待ち構えているが、ポイントとなるはやはり富士山西嶺の天子山地の急峻なアップダウンのようだ。

日本人TOPは野本哲晃選手。ねばって7位をゲット(HN)
日本人TOPは野本哲晃選手。ねばって7位をゲット(HN)
女子はピカス(手前)とマシェール、スペイン勢同士のバトル(MH)
女子はピカス(手前)とマシェール、スペイン勢同士のバトル(MH)

UTMFの行程は過酷で厳しい。スタートの河口湖からA6水ヶ塚公園までが71.5km、ここがちょうどハセツネ(日本山岳耐久レース)のフィニッシュの距離。おそらくハセツネに参戦経験のある選手は100%この71.5kmに気づいてはず。ところがここはまだ全行程の半分にも満たないのだからとんでもない距離だということが分かる。100マイルレースにこのUTMFで初めてチャレンジする選手は、あらかじめ組み立てたペースや体力の配分はあくまで想定に過ぎない。100kmを超えるレースでは、先行逃げ切りやラストスパートという戦略は立てられない。だから常に余裕を残しながらひとつひとつチェックポイントをクリアしていくことになるのだが、100マイルレースでは想定外のアクシデントが起こる。足の故障、内蔵機能の低下、睡魔との戦い…。

清々しい青空が広がった今大会はスタート時気温20度を超えるぽかぽか陽気。しかし翌朝夜明け前、山中湖畔に停めていた車の屋根は霜で覆われていた。湖畔で0度まで下がとなれば、この時間帯ここより450mも標高が高い太郎坊(A5)〜水ヶ塚(A6)を制限時間と闘い進む後続の選手たちは、真冬のような寒さとも闘っていたのだろう。

男前のTOP3 、左からライアン、フランソワ、マイク(FS)
男前のTOP3 、左からライアン、フランソワ、マイク(FS)
UTMF完走ラストランナーは田中寿美子さん(富山県)。制限時間3分前のゴール(FS)
UTMF完走ラストランナーは田中寿美子さん(富山県)。制限時間3分前のゴール(FS)

この苛酷なレースにおいて選手に元気を与えてくれたもの。それはエイドで待つ温かい食事でありボランティアやサポーターたちのもてなしと声援だ。各エイドステーションには地元のお母さんや役場の皆さんが選手のために用意してくれた、うどん、おにぎり、トン汁。無料マッサージ隊に医療チーム。選手の数をも超える、地元民、ボランティア、サポーター、大会スタッフ、とさまざまな人々によってこの大会は運営されている。

そして、選手に安らぎを与えてくれたもの。レース中、常に選手を見守ってくれた富士山。昨年『Tor des Geants』(330km)で優勝したイケル・カレラ選手は、レース後「UTMFが他のコースとどう違うかとよく尋ねられるけど、僕にはそれは大した問題ではない。富士山があるから走りに行く。それでいいのでは」と語ったが、これは明言。海外から訪れた一般選手たちの気持ちを率直に表している。富士山は世界のトレイルランナーも注目するスピリチュアルで美しい山なのだ。

闇夜の森に挑んでいくたくましい選手たちにエール

山中湖をスタートしてから3時間(午後6時54分)、山中湖きらら。フランソワ・デンヌ選手(フランス)をトップに続々と後続の選手がピットインする。そう、エイドステーションの中はまさにフォーミュラ1のピットのように慌ただしい。選手はエネルギー補給と装備の点検を素早く行い、次々と次のポイントを目指して飛び出していく。昨年UTMFを制した原良和選手、小川壮太選手、奥宮俊祐選手とお馴染みの日本のエースたちも海外勢に食らいついている。エイドステーションの中は一般のサポーターは立ち入れないが、出口の直線路にはファンや仲間たちが連なり大きな声援が響き渡る。しかし、トップ選手がひととおり通過し夜が深まるとともに、エイドから喧噪は消えサポーターもまばらになる。遠くから参加し家族も仲間もいない選手、パートナーと離れてしまい一人頑張る女性ランナー。そんな彼らにたったひとつの掛け声が心に響く。再び闇夜の森に挑んでいくたくましい選手たちにエール。

女子STY上位入賞者(FS)
女子STY上位入賞者(FS)
男子STY上位入賞者。2位のシン選手(韓国)は帰国の途につき不在(FS)
男子STY上位入賞者。2位のシン選手(韓国)は帰国の途につき不在(FS)
女子UTMF上位入賞者。(FS)
女子UTMF上位入賞者。(FS)

翌朝8時過ぎ、青木ヶ原樹海(およそ150km地点)にトップで姿を現したのは、スタートから終始レースリーダーとなったフランソワ・デンヌ選手(フランス)。とても一昼夜走り続けてきたとは思えない、軽い早朝ランのような足取りで通過していった。

10時、河口湖八木崎公園フィニッシュエリアには第3回大会のウイニングランをこの目で見るために、1時間以上も前から観客が集まりだしていた。大歓声とともにコーナーに現れたのは、もちろんフランソワだ。フィニッシュタイムは2位以下に1時間以上の差をつける19時間09分13秒。2012年のUTMBの覇者はUTMFでも実力どおりの走りを見せつけた。190cm近い長身、日本人選手の1.5倍はあるストライドを持て余しながらリズミカルに繰り出すステップを見れば、彼が崩れない限り誰も追いつけない。そんな独走だった。もうひとつ印象的だったことは表情。いくつかのポイントで彼を捉えたが、彼だけ苦痛の表情がない。時にカメラに向かって柔らかい笑みすら返してくる余裕。お気に入りのアイウエアを外すと観客の方に振り返り、合掌のポーズで手を胸の前で合わせて小さくお辞儀をした。

午後1時、天子山地・熊森山。まだ大勢の選手が頂上を越えるとすぐ前方に最後のピーク雪見岳が眼前に現れる。疲弊した選手にとり、それは壁のようにも見える。これから40度もある急斜面をジェットコースターのように下ってまた上り返すのだ。

前方から50代位の外人選手が重い足取りでやって来た。メキシコから参加という。「Are you OK?」と尋ねると、これ以上喋りたくないとばかりに「no」と無表情で返ってきた。長者ヶ岳へ南下する途中で「次のエイドまであとピークはいくつある?」と何度も(おそらく香港の選手)尋ねられた。地図では分からない細かいアップダウンが何度も続く日本の山は海外の選手には手強い。まもなく、明らかにスピードの異なるピンクのナンバーカードの選手のマッチアップが始まった。この日正午にスタートしたSTYのトップグループだ。UTMFのレース展開に注目が集まるがSTYはUTMFの登竜門ではない。91.5kmは国内有数のロングレース。上位を競う選手たちのギアは一段高くセットされるために、このレースにはUTMFとはまた別の厳しさがある。賞賛すべき勝者のフィニッシュが寂しいのが残念だ。なお、前述のメキシコの叔父さん、後ほど調べたら無事に完走していた。よかった。

深夜0時のフィニッシュエリア。レース開始から33時間が経過。すでにフィニッシュゾーンには報道カメラはない。観客もまばらだ。日が変わっても、ライトが落ちてもお構え無しに選手が一人またひとり帰還を果たす。表情は達成感に満ち溢れている。この時間帯にフィニッシュする選手はまだ100位代の上位選手なのだ。本栖湖を夕方5〜6時に通過してきた彼らは、2日目の夕暮れを迎えてきた。本栖湖エイド(A10)から河口湖までは約30km、本栖湖には仮眠休息がとれる施設があるが、眠りについてしまえば深い闇夜に引き込まれてしまう。心身ともに疲れ果て、立ち上がることも億劫な体を持ち上げ、ここまで走ってきたのだろう。レースはまだ夜が明けても続く。苦しみの先に待つ最高の喜び。UTMFを完走した者だけが知り得る偉大な経験だ。

男子UTMF上位入賞者。今年も日本人選手がTOP10に 2名入った(FS)
男子UTMF上位入賞者。今年も日本人選手がTOP10に 2名入った(FS)
大会リザルトはこちら
大会公式サイト

大会レビュー

  • 会場に展示されていた3Dのコース図。富士山を中心にほぼ同心円に周る169km(撮影KY)
  • UTMスタート当日(25日)は初夏のような陽気と夏雲たなびく青空 (MH)
  • 富士山を囲む11の市町村とNPO法人富士トレイルランナー図クラブが主催(KY)
  • 出国ゲートではなく装備チェックです。これも参加者の安全のため(KY)
  • これ以上のローライズは無理。New-HALEさん選手サポートありがとうございます(KY)
  • 選手サポート村にはメインスポンサーのTNFの河口湖畔特設店がオープン(KS)
  • 『UTMF&STY盛り上げ隊』の皆さん。選手として参加する方もサポーターも皆で盛り上げましょう! (HN)
  • 福岡、大分で活動する『九州爆走女』の皆さん。爆走してね(HN)
  • こちらのお二人は熊本から? くまもんにも来てほしいな(KY)
  • カメラをどこに向けても海外から参加の皆さんを捕えてしまう。いよいよ国際大会の趣(HN)
  • レユニオンから参加したL&Lのお二人。ようこそ日本へ (YK)
  • トリコロールの皆さんはフランスからですね。この女の子だけカメラが気になるようで(MH)
  • このお二人はブラジルから!! お返しにW-CUPに、行きたいな〜(SF)
  • この旗は香港ですね。今大会香港からはUTMB、STY合わせて100名を超える選手がエントリー(KY)
  • そのうちのお一人ジョーさんは、ご家族で来日。キミもパパ応援しようね(HN)
  • UTMFの生みの親、鏑木毅氏からの選手へ健闘のエール(KY)
  • オーストラリアのトップランナー、ブレンダン・デービス選手の大切なお守り(SF)
  • いよいよスタート目前。錚々たる顔ぶれが最前列に並ぶ(KY)
  • 午後3時、河口湖八木崎公園を1422名がスタート。先頭はフランソワ・デンヌ(フランス)(KY)
  • 土煙が上がる蒼然たるスタートに鏑木さんも驚きの表情(KY)
  • それぞれの選手がこの日に思いを込めて出発。みんな必ず帰ってこいよ(KY)
  • まずは河口湖大橋でウォーミングアップ(MH)
  • フランスのトーマス・ロルブランシュとフラソワが序盤を引っ張る(HN)
  • 湖畔の桜は満開。富士山麓一の桜並木(HN)
  • 小川壮太、山本健一、香港のストン・ツアン、石川弘樹となかなかお目にかかれない豪華メンバーが続々登場(HN)
  • 世界遺産のひとつ河口浅間神社から山へ。よーく見るとお参りに出向く選手が(HN)
  • この日は伝統行事・河口浅間神社例祭も開催。神様、ランナーを守ってください(HN)
  • いきなりキツイ西川新倉林道の上り。一般的には歩きます(MH)
  • 振り返れば富士山。山間からのぞくFUJIに何度も引付けられる(HN)
  • 所かわってA1(第1エイド)。地元お母様たちの熱いもてなし「吉田うどん」が待っている(HN)
  • A1に男子上位陣続々と到着。この3名は4〜6の第2グループ。上位6名はすべて外国勢 (MH)
  • 女子のトップはナタリー・マクレア(フランス)。日本のトップメンズよりはるかに速い(MH)
  • 野本選手に次いで日本人2番手で到着した奥宮俊祐選手。かなり調子が良さそう(HN)
  • UTMB・MFの顔、松永敏明選手、吉田うどんしっかり食す。慌てるよりもエネルギー補給が正解(MH)
  • 杓子山に続く痩せた尾根を慎重に通過。昨年のUTMFで7位のアントワーヌ(フランス)
  • 不吉な黒い雲に覆われた杓子山頂にやってきた相馬剛選手。FUJIを知り尽くした男は意に介さず(FS)
  • 山中湖へ下る最後のピーク石割山。トップでやってきたのはフランソワ(KY)
  • 2番手はフランソワと同じSALOMOチームのイケル・カレラ(スペイン)(KY)
  • そして日本人トップは小川壮太選手、フランソワと13分差だ(YK)
  • 杓子では漆黒の戦いがいよいよ開始。闘う相手は自分だ(KS)
  • 闇夜の中に富士吉田の町明かりが温かい(KS)
  • A3山中湖きららをトップで抜け出したフランソワ。大きなストライドで先行する(MH)
  • 4位 でA3に登場したライアン・サンデス(南アフリカ)。スポンサーのRedBulをガブ飲み(MH)
  • ゲイリー・ロビンス(カナダ)、エネルギー選考中。ケースには「わがままは言わない」とメッセージ (MH)
  • 過去2年連続シングルホルダー山屋光司選手。奥様(洋子さん)の献身サポートで三度戦いの舞台に(HN)
  • 第1回大会以来の参戦となった石川選手。今回は何かが違う。UTMFを楽しんでいる(HN)
  • 日本のトレラン界のリーダーの一人、渡辺千春選手、声援に笑顔で応えてA3を後にする
  • すべての選手に分け隔てなく応援する盛り上げ隊。きっと選手の心に届いてる(MH)
  • 第一夜はレースの序盤。選手に元気と勇気を与えるのはサポーターからのエール(KS)
  • A4すばしりでは季節外れの焼餅のサービス。 これが冷えた体に温かい(KS)
  • 前年覇者・原良和選手。A7こどもの国時点で総合4位。日本選手ダントツのリーダー(KS)
  • 夜が明け青木ヶ原樹海に最初に姿を現したのはフランソワ。依然疲れを感じさせない足取り(HN)
  • そのまま快調に歩を進め、19:09:13というスーパーなタイムでフィニッシュ(MH)
  • 2番手はライアン・サンデス。フィニッシュまで残り1㎞と言ったら微笑んだ(MH)
  • 竜ヶ岳から最初に下ってきたのは野本哲晃選手。上位が次々とリタイアする中、ねばった(HN)
  • 2日も快晴。竜ヶ岳の笹野原を進むジョー・グラント(USA)(HN)
  • 野本選手と最大27分も開いた差を最後は3分差まで縮めた小林慶太選手(NK)
  • 歓喜のフィニッシュを果たす3位 マイク・フート。ナイキのトレランシューズを履くUSAのホープ(SF)
  • ちょうどその頃、富士山こどもの国会場から968名のランナーがSTY(静岡to山梨)のスタート(KS)
  • A3では日本人トップにもなった大瀬和文選手。後半疲れたが竜ヶ岳を笑顔で通過(HN)
  • 西湖と紅葉台が見えた。ゴールは確実だ。思わずバンザイする石田賢生選手(HN)
  • 前回TJARで2位のロングツアラー坂田啓一郎選手にとってもUTMFは手強いのか(HN)
  • チームパワースポーツ代表の滝川次郎選手。若手に引けを取らない脚力で竜ヶ岳を目指す(HN)
  • 今年の日本人トップは野本哲晃。世界の強豪相手に7位は立派だ(FS)
  • 女子1位はスペインのヌリア・ピカス。先のTransGrancanaria優勝の勢いをそのまま持ってきた(FS)
  • 『横浜MMナイトランナーズ』の仲間に囲まれて歓喜のゴール。小原将寿選手(FS)
  • 望月将悟選手、強くてかっこいいパパをまたしても実証 (FS)
  • その頃、天子山脈では新たな戦いが始まろうとしていた(MH)
  • メキシコからやって来たアレジャンドロさん雲見岳への戦いを挑む(MH)
  • 熊森山に今朝入ったというお二人。選手と共に移動・仮眠を繰り返し安全を守る運営スタッフ(MH)
  • 天子山脈の上から下を見下ろすと、ご覧のとおりの朝霧高原(MH)
  • 凄いスピードでSTYのトップがやって来た。あれ、ハセツネでもお馴染みの韓国のシンさんでした(MH)
  • UTMFの選手と会い乱れてマッチアップを続けるSTY上位陣(MH)
  • ストレッチするSALOMONのS-LABパックが装備でだるまのようにパンパンだ(MH)
  • STY女子トップは昨年ハセツネ4位のリア・ドルティ。めちゃ明く元気なアメリカンガール(MH)
  • 職場の同僚を応援するために長者ヶ岳まで登ってきた4名。その選手本当に信頼されているんだな(MH)
  • 長者ヶ岳は富士山展望のスポット。午後3時を過ぎて雲がとれて頂をあらわにした(MH)
  • A9麓のエイド。ここから再び標高600mをハイクアップする。お嬢さんパンいただけますか(MH)
  • ここまでくると体のあちこちが痛い、どころではない人も。ボランティアの献身的マッサージで再生(MH)
  • 夜9時のフィニッシュエリア。まばらではありますがサポーターはしっかり友の帰りを待つ(MH)
  • お父さんの帰りを待ち続けて子供たちも起きていてくれたのですね(MH)
  • 9時46分、UTMF女子2位の丹羽薫選手フィニッシュ。そこで待ち人(?)と感動のご対面(MH)

Interview

UTMF男子1位 フランソワ・デンヌ選手

UTMF男子1位
フランソワ・デンヌ選手

優勝おめでとうございます。幸せですか?

ありがとう。凄く険しく大変なレースでした。そして驚きの連続のレースでした。

モンブランなど100マイルレースは走り慣れていると思いますが、今回の富士山のコースはいかがでしたか。

モンブランとはまた違う独特のコースでした。どちらも大変な道のりで楽なところは本当になかったのですが、何といっても朝方の美しい月や富士山の景色に感動しました。世界遺産の富士山をめぐる素晴らしい景色が記憶に残るレースでした。
最後に一言いいたいのはサポートしてくれたボランティアの皆さんや応援してくれたファンの皆さんにお礼を言いたいです。チーム(SALOMON)のサポートもベストで、苦しいときでもいつも笑顔を忘れず接してくれたのでだいぶ助かりました。優勝できたのは僕だけの力ではなく、本当にみんなのお陰です。ありがとう。(*優勝直後の公開インタビュー)

UTMF男子7位(日本人男子1位) 野本哲晃選手

UTMF男子7位(日本人男子1位)
野本哲晃選手

今回のレースを振り返ってみていかがでしたか。

レースプランどおり第1エイドを日本人トップで通過しました。ところが杓子山の上りで足がつってしまい、すばしりエイドまでに順位を落としてしまいましたが、そこで塩を補給してから復活しました。自分としては前半早いペースを作ろうと思ったのですが、それ以上流れが早くてそのペースに乗っかれませんでした。しかしそれが逆によかった。前半ガンガン行っていた日本人選手は後半潰れてしまったので、もし僕も足がつっていなかったら潰れていたと思います。

昨年も参加されていますが(11位)、去年と今年のコースどちらが走りやすかったですか。

僕は去年の方(反時計回り)がいいです。特に僕みたいなランナーあがりの選手は特に去年の方がいいです。なぜかというと西富士からこどもの国までがランナーにとって有利なアスファルトの区間で上り基調なんです。トレイルランナーは早く走れないのですが、僕らは走れる。さらにすばしりの急な下りもランナーに有利。その二つのアドバンテージが無かったので今年は辛かったです。

それにしても今年は日本人トップを獲得ました。

それは、運です。たまたま前の人たちが潰れてしまったので棚から牡丹餅みたいなものです。昨年より距離も8㎞延びたとはいえタイムも1時間も遅くなってしまったので、自分としてはまだまだです。

それでも順位が上がっているというのは、昨年よりも全体的には厳しいレース展開だったということですか。

厳しかったですね。特に後半は苦しんでいる外国人選手をたくさん見てきましたね。

2日とも気温が高かったと思いますが、水分補給は問題ありませんでしたか。

消費しました。僕はどのエイドで半分くらい水を残して到着するのですが、今年は天子の前の西富士エイドでからっからっに消費していました。水を切らして脱水になっている選手が多かったと思います。

1〜14位まで外人勢の中で日本人は2名。8位の小林さんとは絡んだのですか。

本栖湖エイドで後から小林君が来て、まさか後ろに日本人選手がいると思わなくてビックリです。先に本栖湖を出発しました。終始自分が前にいたのですが最後の足和田山で後ろに付かれました。山の下りが苦手なだけに追いつかれると思いましたが、平地に持ち込めば逃げ切れると思い必死に走りました。結果169㎞走って彼とは3分差でした。

UTMF女子8位(日本人女子1位) 西田由香里選手

UTMF女子8位(日本人女子1位)
西田由香里選手

日本人女子1位おめでとうございます。レースを振り返って率直な感想を。

ラッキーでした!日本人で力のある女子もっといますね。最近こういうの、多いです。運が良い。今回はたくさんの応援をいただいており、プレッシャーもあったのでホッとしています。

今回のレースで特に印象に残っているセクション、ポイントはどこですか。

最後の山セクションの足和田山、「こんなに長かったっけ?」って辛かったです。何度もおんなじところを通っているような。幻覚を見ていたのでミスコースしたのかと何度も止まってコーステープを確認しました。五湖台の展望台が見えた時はホッとしました。途中からわき腹痛で走ると痛くて。登りで歩くと楽なんですけど、下りはあいたたた…と。でも平地を走るがいちばん大変でした。気力も。途中から「絶対折れてるなー」って思ってたんですが、やっぱり(後日レントゲンで確認、肋骨骨折していました)。でも日本人1位になってしまってからはもったいなくてやめる選択肢はなくなりました。
それから今回は仲間にサポートしてもらったのが良かったです。楽しかったし、チームで頑張った感が今までになく嬉しかったです。

UTMFを目指す女性トレイルランナーにメッセージをいただけますか。

えーー、メッセージ・・・なんだろ、私はウルトラ出ると寿命が縮まると思ってます。それじゃマイナス? でもその覚悟で走ってます。終わると達成感が半端ないです。だからまたエントリーしてしまうんですね。

STY男子1位 佐藤裕太選手

STY男子1位
佐藤裕太選手

今日のレースはいかがでしたか?

マイペースで終始走れて、食べるものもしっかり摂れたので理想のレース展開でした。前半は特に順位を気にすることなく走っていましたが、50〜60㎞あたりでトップを行くシンさん(韓国)を捉えることができました。去年もSTYに出て2位だったので、念願の優勝ができました。

普段は何をされているのですか。

練馬の自衛隊に所属しています。

そこでは陸上競技を。

はい。自衛官になってからトレイルを始めました。3年目です。富士登山駅伝にもチームで出場しています。

天子のコースはきつくはないですか?

景色もいいですし、走りやすいですし問題ないですね。普段の訓練の方がきついです(笑)。

レースDATA
dot_bule開催日

2014年4月25日〜27日

dot_bule距離・クラス

UTMF 169km STY91.5km

dot_bule制限時間

UTMF 46時間 STY 24時間

dot_bule累積標高

UTMF 9,478m STY 4,715m

dot_bule参加者(男女)

UTMF 1422人(男性1206人/女性216人)

STY 968人(男性819人/女性149人)

dot_bule完走率

UTMF 男子60.5%(730人)、女子55.1%(119人) 

STY 男子72.8%(596人)、女子63.8%(95人)

dot_bule優勝者
UTMF 男子/ Francois Dhaene (FRANCE)19:09:13
女子/ Nuria Picas(SPAIN)23:27:34
STY 男子/ 佐藤裕太 (東京都)10:52:21
女子/ Leah Daugherty (山口県)13:41:24
dot_bule大会HP

http://www.ultratrailmtfuji.com/

コースマップ

UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)

コースマップ

STY(静岡から山梨)

コースマップ

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